01:声が聞こえる

嗚呼、空は晴れ渡る
世界は変わり行く
差し込んだ光
嗚呼、雲井の貴女へと
叫んだこの声が大輪を咲かす

貴女が信じた空に長い雨が続く
途方に暮れる私を雨は濡らしていく
貴女が信じた空は何色だったのか
手を伸ばしても届かぬ遥か遠い世界

今でも呼ぶ声が聞こえる
光に届くまで叫んだ

嗚呼、祈りはこの胸に
光はあの空に手を合わせ願う
嗚呼、時代に閉ざされた
世界を打ち壊す鐘の音を鳴らせ

貴女が信じた明日は未だ来ないままで
途方に暮れる私は日の光を探す
貴女が信じた明日は何色だったのか
いくら覗いても見えない遥か遠い未来

その時動き出す世界が
今こそ手を伸ばせ 
光の方へ

嗚呼、空は晴れ渡る
世界は変わり行く
差し込んだ光
嗚呼、雲井の貴女へと
叫んだこの声が大輪を咲かす
嗚呼、船は駆け抜ける
世界を照らし出す探してた光
嗚呼、時代に閉ざされた
世界を打ち壊す鐘の音を鳴らせ



02:花

春の風は冷たく
髪を靡かせ
花びら舞い上げ吹き抜ける

彼方に見えた
黄昏の闇
灯りを燈し進む

運命はいつの時も
絡みつくように
行くべき道を照らし出す

地図はなくとも
灯りがあれば
私は生きてゆける

勿忘の花びら
あの日の悲しみだけ
今は少し忘れたい
香りは風に溶けていく

雨音に掻き消され
届かない声
貴女は今何処で眠る
望んだ世界に私は行こう
灯りは燈されいる

探し物ひとつ抱えて
願い事いくつも叶えて
貴女の為に私は唄う

このまま全てが
思い通りに終わればいいと願った

勿忘の花びらは
ひとつ残らず散ってゆく
あの日の悲しみすら
掻き消すほどの灯りを燈せ



03:希望

祈りは黄金色に輝き
海彼の楽土を照らし出す

友を裏切り生き延びた虎の
尻尾は疾うに千切れているんだ

光果て無く世界に満ちる
限界を超えて放たれた力
消えることない七つの悟り
理想を描く天かける光

命は点と線を結び
灯した火種を消さぬように

空に瞬く星になる

命果て逝く世界は廻る
過去の傷痕 隙間無く埋る
目指す彼の地は未だ見えずに
あなたの影を追うように走る

嗚呼、今輝く

命果て無く世界を満たす
希望に染まる一筋の光
黄金の髪が風に棚引く
消えることない九重の祈り

袂を分かつ正義の行方
共に手をとることすら出来ずに
例えそれでも祈りよ届け
目指す彼の地に手を伸ばしたいんだ



04:忘却揺籃歌

波間の揺り籠に
忘れ物をしてしまっただけ

渦巻く水底の深く深く
錨は沈む
眩暈に襲われて
世界が今暗く落ちていく

走れ走れ
青より深い明日を守るため
走れ走れ
私の歌は水面を撫でる

鎖を投げ捨てて宙を泳ぐ
忍び寄るシンカー
亡霊の涙は水を注ぐ
道連れのアンカー

溺れ逝く私が落としてきた
明日の意味が
祈りに代わるなら
それだけでも救われたのに

それでも私は前を向かなきゃいけない

命を投げ打って唄を謡う
泣き虫のシンカー
彷徨える明日を探している
悲しみのアンカーを沈めて

波間に揺れてる揺り籠を探せ



05:狭い部屋と赤い空

深い深い眠りの奥底の方から
ずっと私を見ているのは誰

禍々しい空から何か降ってきそうな
不安を煽るだけの世界

信じられないことばかり

巡り廻る意識の果て
ゆらゆらと視界が揺れてる
誰もいないこの世界で
一人きり閉じ込められている

打ち捨てられたもの全てをまた
私は拾い上げていくことが出来るのかな

瞼閉じて灯りを待つ
そのときに何があるかも知らずに
崩れていく大きな壁
今がまさにそのときなのだと知る

限界状態
全てが変わってしまったあの日
赤い空に浮かぶ姿は守るべきもの



06:笑ってさよなら

ぽつぽつ降り出した大粒の涙雨
からかさお化けにはわからないことばかり

記憶を辿れば悲しみが溢れて
調子狂っちゃうんだ

あのね、私、あなたにあえて本当に幸せだったよ
こんな風にさよならなんてしたくはなかったんだよ

通り過ぎる人を眺めつつ思い出す
光に反射して輝いた俄か雨

夜中に彷徨う遊び傘
一緒に踊ろう 夜が明けるまで

虹を超えて何処か遠くへ
自由に何処までも歩こう
いつかきっと誰かに会える
そんな気がしてたんだ

あのね、私、あなたにあえて本当に幸せだったよ
こんな風にさよならなんてしたくはなかったんだよ
でもね、私、あなたにあえて本当に幸せだったよ
だから最後は涙を拭いて、笑ってさよならしよう



07:なまえうた

忘れた歌声が響いてる
不思議な歌声で泣いている

答えを今も尚探してる
闇に潜むように生きている

月夜に疼く傷痕隠して

笑っていたかった
此処には誰もいない

世界は今もただ廻っている
私のことなんか気にもせず

首を括る音が聞こえている
悲しい歌ばかり歌わないで

名前を呼んでいたあの人は
記憶が色褪せて消えていく

それでも今はただ目を閉じる
瞼の裏側に夜が来る



08:約束

手を取り合う温もりすら皆は忘れて
何一つ分かち合うことすら出来ぬまま
死を恐れて群を成した哀れな影は
誰とも分かり合えぬまま消える

声が聞こえて夢が覚めた
あなたは何処へ
花が咲いて枯れゆく様に何度も廻る
希望を賭し忘れられぬ世界を描く
狭い部屋に落ちた朝焼け

あなたの明日を守れなかった
別れは目の前に広がっていた

届け今も鳴り止まぬ
鐘の音は空に広がって
明けぬ夜はないから
立ち尽くしてないで笑って

さよなら、さぁ
名前を呼ぶ声が聞こえた
目印さえ消えてしまう祈りは遥か
銃を隠して席に着いたそんな彼らは
分かり合うつもりなのだろうか

あなたに会えて本当に良かった
やっと言えたこの言葉ひとつ

辿り着いたその場所は
絶望をなぞる境界線
独りきりで立ってる
ずぶ濡れの君の瞳

今も声が聞こえるよ
世界は朝焼けに飲まれ
遠い日々の空の色
また見られるのでしょう

今もきっと祈っている
あなたの世界を守るために
歌う声が聞こえるよ
約束を果たすために



09:亡霊船長の時空を越えた祈り

夢見果てぬ船は進む
春の湊に花は咲いた
皆が望んだ世界は何処に在る

消えていく儚く尊い理想と
限界に触れた彼らの世界
共に手を取り合うことすら出来ず
誰もが泣いているんだよ

君の声が響いて離れない
祈りは届かぬまま涙に変わるんだ
ヨーソロー 前へ進むことを恐れるは
大切なそのすべてを失うと知ったからなんだよ

季節を往く船は空ろ
仮初めの平穏を謳う
がらんどうな世界にはさよなら

今でも忘れられぬ思い出だけ
暗躍する陰が間近に
一人で笑うことすら出来ずに

誰かの忘れ物を並べて
過ちを認めてよ さぁ
消えない疵痕を晒して
武器なんて捨ててしまえばいい

分かってたんだよ
君の声は遠くまで響く
両手を合わせながら何度でも祈るんだ
ヨーソロー あの夜明けを目指して走ろう
大切なそのすべてを守ると決めたから行くよ

ヨーソロー 今行くよ